DS JUNKSTAブログ

元文系院卒が独学で取り組むDS(データサイエンス)、その有象無象のアウトプット、DSは本当に楽しい

ベルヌーイの微分方程式における"合成関数の微分"

ベルヌーイの微分方程式とは、1階線形微分方程式の応用系の解法の一つ。

 

マセマ『常微分方程式キャンパスゼミ』のP.44、ベルヌーイの微分方程式を用いた解法の解説より。

ベルヌーイの微分方程式では、

 y' = + P(x)y = Q(x)y^n …①   (n ≠ 0, 1)

 y ≠ 0 として、①の両辺に  (-n+1) \cdot y^{-n}をかけて、

 (-n + 1)y^{-n} \cdot y' + (-n + 1)P(x)y^{-n+1} = (-n + 1)Q(x) という形にする。

ここで、合成関数の微分 (y^{-n+1})' = (-n + 1)y^{-n} \cdot y'とできることを利用して、

 (y^{-n+1})' + (-n + 1)P(x)y^{-n+1} = (-n + 1)Q(x) …①'

という形にし、①'に y^{-n+1} = uとしてuの1階線形微分方程式の解の方程式が使えるような形にしていくが、合成関数の微分でなぜ (y^{-n+1})' = (-n + 1)y^{-n}  \cdot y'となるのか少しつまづいたので、合成関数の微分を振り返りながら整理する。

 

合成微分  (y^{-n+1})' = (-n + 1)y^{-n} \cdot y'

 t = y^{-n+1}とすると、

 (y^{-n+1})' = (t)'となるが、そもそも (y^{-n+1})'はxでの微分を意味するので、

 (t)' = \frac{dt}{dx}を意味する。

ここで、合成関数の微分として考えると、

 \frac{dt}{dx} = \frac{dt}{dy} \cdot \frac{dy}{dx}となるが、

 \frac{dt}{dy} = (y^{-n+1})' = (-n+1)y^{-n} および  \frac{dy}{dx} = y' なので、

 \frac{dt}{dx} = \frac{dt}{dy} \cdot \frac{dy}{dx} = (-n+1)y^{n} \cdot y'となる。

つまり、 (y^{-n+1})' = (-n+1)y^{n} \cdot y'と表せるので、ベルヌーイの微分方程式では  y^{-n+1} = u として u微分方程式を解いていけることになる。

 

参考にさせていただいたサイト:

ベルヌーイ形の微分方程式(高校数学の基本問題)